las barcas 音楽とアートの旅を。

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las barcas 1

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las barcas 1 【Sold out】

沖縄を中心に活動しているアーティストやキュレーター、研究者が集まり、批評、文学、アート作品を自由に発表できる場を作るべく立ち上げました。タイトルの「las barcas」は、スペイン語で「小さな舟」の意。小舟で、力強く、丁寧に言葉とアートの旅をするように編んだ一冊です。

琉球大学教授の新城郁夫が、パフォーマンスアーティストのイトーターリ、川口隆夫の公演をもとに、「水」をテーマに震災後の状況を書いた「水の記憶の断層」や、若手研究者で、文学、絵画、映画と幅広く研究を行う井上間従文が、沖縄出身の画家、安谷屋正義について、現代思想や美学理論の観点から論理的に考察した論など、新しい視点でさまざまな角度から批するこれらの一考は、現在のアートの分野では必読だと言えます。

写真では、日々の記憶の断片を、シャッターとともに記録していった白木游、双子が写る正方形のフレームから不穏な空気が流れ、場所の意味性をも超える写真が興味深い根間智子、時間と光の流れを捉えた仲宗根香織、2010 年の東京都写真美術館で発表し話題を呼び、沖縄では未発表の作品を掲載した山城知佳子、など、写真家、アーティストの作品がそろい、4人の作家がそれぞれ違う立ち位置で作る写真作品は必見です。

その他、新沖縄文学賞を受賞し、今後が期待される小説家の崎浜慎、新進気鋭の研究者である徳田匡が書く福島の原発についての時事評、若手映画監督の奥間勝也が東京に生活の身を置いた身辺と心の動きを書いたエッセイ、そしてcimarcus 誕生秘話から沖縄と自身の繋がり、これからの展望をしたためた濱治佳のエッセイなどは本誌のみに書いた新作。

さらに、キュレーターの岡田有美子と、パフォーマーの川口隆夫の往復書簡も、作家の苦悩、企画する側の葛藤が表れ、アートイベントを完成するまでの二人の心の動きが読み取れて興味深い一稿です。

そして、世界的に活躍するコーネル大学教授の酒井直樹氏の論考、さらには日本を代表する詩人であり、写真家、映像作家の吉増剛造氏が本誌のために、山形ドキュメンタリー映画祭コーディネーターの濱治佳に送った品々で構成される写真など、貴重な作品も掲載されています。

<目次>
漕ぎ出す前に
崎浜 慎 極楽鳥花
徳田 匡 「相互扶助」が弾圧され、「反(脱) 原発運動」が嫌悪される!?
白木 游 或ル記憶
酒井 直樹・吉田 裕(翻訳) 国民的なものに先行する国民横断的なもの―翻訳と境界化
根間 智子 鳥の巣
井上 間従文 「パレルゴン」の横断―安谷屋正義と沖縄の風景の「創造」
奥間 勝也 自分からの逃走
岡田 有美子(cimarcus)⇔川口 隆夫(パフォーマー) 【往復書簡】
濱 治佳 始まりは船の上—あちらこちらでサーカスのように…cimarcus(シマーカス)
吉増 剛造 (もののともとともに 剛造)
山城 知佳子・砂川 敦志 黙認浜、肉屋の女、海に漂う風と歌う男—
仲宗根 香織 光を追いかける
新城 郁夫 水の記憶の断想
山城 知佳子 コロスの唄—Choros of the Melodies
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